英国を代表するバンド、オアシス、前作から三年ぶりとなる2005年発表の六枚目のアルバム「Don't Believe the Truth 」。このアルバムはファンの中では、かなり賛否が分かれるアルバムだと思うんだけど、自分はやっと往年の勢いが戻ってきたかなーと思ったアルバム。前作「 Heathen Chemistry 」は、サイケ色が強くて、曲構成に凝り、後期ビートルズを意識し過ぎて失敗したようなアルバムだったけど(良いアルバムだと思うけど嫌いな人多そうw)、この「Don't Believe the Truth 」になって、音からあまり迷いがなくなった気がする。
タンバリンが明るい♯1「Turn Up The Sun」から始まり、ギャラガー兄弟二人がひさびさに一緒に寄り添うように歌うロックバラード♯11「Let There Be Love」まで、アルバムとしてまとまりがある。オアシスにしか鳴らせない、乾いた楽観さというべきか。♯3「Lyla」はスタジアムでのシンガロングが思い浮かぶ名曲だし。♯5「The Importance Of Being Idle」はノエルのボーカルが巧くなっているのを堪能できる。♯11「Let There Be Love」では、初聴の時にまだ才能は枯れてないじゃんって思った(笑)
このアルバムから、ノエル以外も積極的に曲作りに参加するようになって、制作の時点でバンドとしての一体感が生まれ、民主的になったのであろう。にしても、ギャラガー兄弟はシングル曲は良いのだが、アンディとかゲムのほうが構成が綺麗で良い曲書いてる気がする。♯9「Keep The Dream Alive」が隠れた名曲だし、シングルとしても切ってもイケルと思う。他二人も経歴的に猛者だし、迷いのなくなったオアシスの次のアルバムが楽しみだ。 ファーストアルバムから15年ぐらい英国の第一線で俺様バンドとして生き残ってるんだよね。この人たちの書く曲ってベタなんだけどw、曲がポップであることは、流通する国や時代にに関係なく強い。「オアシス」であることを本人たちも意識してるのは明白で、オアシス節とも言える曲を量産し続けてるのだから、サービス精神強い人たちなんだよなーといつも思う。
立教大学の音楽サークルを中心に組まれた4人組のバンド、VELTPUNCH(ベルトパンチ)、2008年発表のメジャー移籍第一弾アルバム「Paint your life gray 」。実は結成から十年以上経っているバンドだったりします。自分は四年前ぐらいに出た「 question no.13 」以来に聴く音源なんだけど、今回のアルバムはメンバーチェンジを経たのもあり、別バンドみたいに変化して面白かった♪日本だと、90年代中盤のスマパンに影響を受けた、現在流行っている男女ツインボーカルの先駆け的存在でしょうか。まあ、スマパンってよりは、ピクシーズのほうが近い気もしますが。メジャー移籍でやっと火がつくかなーと思いつつ、本編のほうにいってみましょうか。
一曲目の始めで「千葉に住む黒いネズミが群衆を支配してんだ 吐き気 ファウルボール 元気なのは挨拶だけか?」(♯1「MOUSE OF THE PAIN」)と宣言し最終曲の最後で「こんな音楽 二度と聴かなくてもいい!」(♯10「Your corolla」)だもの。相変わらず、攻撃的な感じが頼もしいですw アルバム全体を通して、アルバムタイトルの「Paint your life gray 」通り、2008年現在の東京に生きる若者の気怠さや、やり切れなさを描いています。グレーは時代の空気的意味合いだと思います。今回は、今まで以上にフロントマンの長沼の歌詞が冴えてます♪
元BURGER NUDSのメンバーが中心となって結成した4人組のバンド、Good Dog Happy Men(グッドドッグハッピーメン、以下GDHM)の2007年発表のファーストフルアルバム「 the GOLDENBELLCITY」。ゴールデンベルシティという架空の街の住人を中心に物語を紡ぐ。「Most beautiful in the world」がこのアルバムの物語の続きになるんだけど、先に発売してたりと、スターウォーズ式なリリース順で色々と紛らわしい!!
ナイン・インチ・ネイルズ、2008年発表の「 The Slip 」。この「The Slip」は世界で25万枚限定生産。全ての盤にシリアルナンバーが施されています。あのNINですら、CD版をリリースすることの意味付けをこのDL時代に必死に行っているような気がしますねwこのアルバムも彼の公式サイトから無料でDLできます。トレント•レズナーがブログで「いつもサポートしてくれてありがとう、これは俺のおごりだ」という言葉とともに、このアルバムの無料DLが5月5日から始まったことが記憶に新しい。
他の曲がダンサブルな曲が多いので、アルバム後半へのアクセントになる曲、ピアノ弾き語りで始まる♯7「Lights In The Sky」が昔のNINっぽい病んだ感じがして(笑)、耳に残る。インダストリアルの盟主みたいな紹介のされかたをされるが、やはり、この人は無音部分の使い方や静かな曲を演ってる時の神がかった緊迫した空気感は他のアーティストには真似できないと思う。コピー出来るなら、90年代のうちに消えていただろうね。ただ、「The Frajile」の頃のノイズと美しいメロディの絶妙なバランスとネガティブな外に向かうエネルギーを両立出来た黄金期を超えることはないのかなーとも思っている。 ……にしても、PVはっちゃけ過ぎだろw
♯10「無限交響曲」だけが、陽性の曲で、次のバンドGood Dog Happy Menに極めて近い。それもそのはず、この曲だけ現GDHMの二人だけで作っているからなんだけどね。このアルバムの途中でバーガーナッズというバンドは既に終わっていて、GDHMとしての再生が始まっているように思う。バーガーナッズとしてザクザクと曲を使い斬りつけていって、ある程度までいって、傷が回復していく過程のカサブタみたいなアルバムなのかなーと想像している。ギターロックとしても、鬱ロックとしてもかなり高水準にまとまっていて、良いアルバムだと思うんだけど、あまり知られていないのがねぇ……