日本のオルタナティブロックの雄、スリピースのピロウズ、2009年で20周年を迎えるその節目に出されたベストアルバム「Rock stock & too smoking the pillows」。
♯1「1989」のみ新曲で、それ以外は、既存曲と代表曲を再レコーディングしたものが5曲ほどいう構成。ピロウズ初心者向けアイテムと思いきや、♯1「1989」で暗い過去を振り返るようなw隠れた名曲で、このために買う人もアリかもしれないと思う。「ストレンジカメレオン」みたいな感じです。 「僕はずっと孤独だった 会いたかった誰かに」(♯1「1989」)
今更、このフレーズは反則だと思った。ピロウズはミスチルとかくるりとか日本語を中心に歌う邦ロックバンドと比較対象にのぼるんだけど、音だけ追ってても、きっとピロウズの特異性は理解できないと思う。ピロウズが熱烈に支持されるのは、詞の世界で出会えない誰かに対して、いなくなってしまった相手に対してのラブレター的な形式を取りつつ、自分の孤独を照射するところにある。決してミスチルのように前向きに明日を生きよう的なストレートな説教には、いかない。いなくなってしまった相手にフォーカスがいっているように見えて、取り残された自分にスポットが当たっている。フロントマンの山中さわおが、大きく虚勢を張ればはるほど、吠えれば吠えるほど、そこが孤島になる。だから、彼らは届かないことに苛立ちを感じつつ、ロックという方法を使い、夢を見るのだ。それが孤独を抱えた人、なかなか認められない人たちに届く。ピロウズは音自体は乾いた感じなのに、世界観はジメジメしていて、非常に日本的なロックバンドだと思う。
「キミの夢が叶うのは 誰かのおかげじゃないぜ 風の強い日を選んで 走ってきた」(♯10「Funny Bunny 」)
20年目で自己ベストの売り上げを達成してるバンドって、なかなか、いないよ。ピロウズのブレテなさが、改めて凄いなーと思った。 再録版の5曲もよりライブっぽいアレンジなっていて、聴く価値があると思います。既に「Fool 〜」持っている人も買いだと思います。もちろん、ピロウズ初心者にもオススメです。
ベストトラック:♯1「1989」
オススメ度:★★★★
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