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geek sleep sheep『nightporter』
 L'Arc~en~Cielのyukihiroを中心に結成されたスリーピースのロックバンド、geek sleep sheepによる2013年発表のデビューアルバム「nightporter」。

 メンバーは、L'Arc~en~Cielのyukihiro、凛として時雨のベースの345、MO'SOME TONEBENDERのフロントマンであるkazuhiro momoの三人、更にシューゲイザーサウンドとのことだったので、期待して聴いてみたのですが、うーん、何とも言えない。ロキノンが好きそうなサウンドではありますが、シューゲイザーかどうか?といった質問があるとすれば、シューゲイザーっぽい曲はあるけど、どちらかと言うとオルタナロックというのが相応しい気がします。かと言って、MO'SOME TONEBENDERのぶっ飛んだニューウェーブな感じもないし、凛として時雨のような変拍子連続の構成でもないし……なんか、このメンバーから期待して聴いてしまうサウンドではない気がします。あえて言うなら、三人ともスマッシング•パンプキンズの「メランコリ〜」が好きなんだろうなーという感想でしょうか。ギターリフとか光る部分もあるのに、なんかカレーラーメンみたいな感じとでも言えばいいでしょうかwオススメメニューを出されたのに、これじゃない感が残念です。♯5「SANPO」はMO'SOME TONEBENDERっぽいけど、なんか成りきれていない感もしますし。

 シューゲイザーだったら、クライフとかルミナスオレンジとかもっと国内にも良いバンドはいるので、そちらを聴いたほうが良い。既にブレイクしたバンドのメンバーもスター選抜的に集めると、お遊びバンドになってしまうのは仕方がないのですが、課外活動でももっと挑戦して欲しいなーと思います。

ベストトラック:♯2「hitsuji」



オススメ度:★★★☆


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The Enemy『Streets In The Sky』
 デビューアルバム「We'll Live and Die in These Towns」でブレイクしたヴェントリー出身のスリーピースのロックバンド、The Enemy(ジ•エネミー)、三年ぶりの2012年発表の3rdアルバム「Streets In The Sky」。

 ザ・ブロンクスのギタリスト、ジョビー・J・フォードとの共同プロデュース、レーベル移籍とかなり新しい音源は待たされ過ぎて、発売していたのを忘れていたのですがw、いやーもう原点回帰としかいいようがないストレートなロックサウンドと疾走感、ワーキングクラスのメッセージ性。♯4「Saturday」なんて誰もが共感できそうなアンセムだし、何の捻りもないぐらいストレートなアレンジの♯2「Bigger Cages (Longer Chains)」、♯5「Like A Dancer」と前半の疾走感のある曲の連打が凄いです!!出し惜しみなし、ロックの快楽則に沿っているとでも言えば良いでしょうか。まるでデビューアルバムのような無敵感。前作も良かったのですが、本作の前半の♯7「This Is Real」までの勢いはソングライティングの良さが出たグッドメロディ、かつ言葉がわからなくても、口ずさめるようなコーラス、流石ですね。
 英国以外でもフェスで呼ばれることによって、磨かれた普遍性でしょうか。デビューから、4年も経っているのに、この瑞々しさはズルいっ(笑)
 演奏能力が凄いとか、変なバンド編成とか、アレンジが尖っているとか、そんなバンドは探せばいくらでもあるでしょうが、ポップのド直球とでも言いきってしまえる、このバンドはもう少し売れて欲しいなーと思いました。オアシスみたいなストレートなメロディ、気になったら是非とも2〜3曲は聴いて欲しいです。聞き逃していたことを反省した佳作です。

ベストトラック:♯4「Saturday」



オススメ度:★★★★


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John Lennon McCullagh『North South Divide』
 サウス・ヨークシャー州のシンガーソングライター、John Lennon McCullagh(ジョン・レノン・マカラー)による2013年発表のデビューアルバム「North South Divide」。

 アラン・マッギーが始めた新しいレーベルである359MUSICからリリースされる15歳の新人になります。そして、本作もアラン・マッギーがプロデュースを手がけていることから、力が入っていることが容易に予想されます。ちなみにこの手のアラン・マッギーが話すエピソードは創り話の匂いがプンプンするのですがw、ライブ会場でJohn Lennon McCullaghがボブ•デュランの曲ばかりカバーしているのを観て、「自分の曲を書くべきだ」といったことから、曲作りを開始したとのこと……

“ジョンはこの若さでまったく驚くべき才能の持ち主だよ。ひとことで言えば彼は”持ってる”ね。”
― アラン・マッギー

うん、相変わらずアランさん元気そうでブレずにふかしていて、良かったです(笑)そして、本当に本名なのか?と思ってしまうアーティスト名で手に取ってしまいました。
 まあ、この手のロック系のエピソードは膨らませてなんぼなので、音にほうにいきましょうか。もろに、ボブ•デュランが好きなんだろうなーという弾き語りなスタイルと、十代のジェイク•バグやザ・ストライプスに触発されて出てきたんだろうなーといのが分かるタイムレスというか、若者とは思えない渋い感じのメロディラインです。曲もほぼアコースティックギターの弾き語りが基本でそれに他の楽器が申し訳程度に入る形のブルースロックです。
 バンドではなく、ボブ•デュランに憧れて出てきたという部分から、自然にこのスタイルになるのではないでしょうか。後は、弾き語りのほうがネット時代でも技術とか越えて成立しやすいという部分もであるのではないかと思います。リンクを貼った♯9「Slipping Away」なんかもろにギター一本でやっていますが、これ以上ないぐらいの最小構成でメロウな曲のほうが響く感じがします。ただ、アランの好みの問題かとも思いますが、ボーカルが際立つ様に徹底的に削いでいるので、デモ音源か?と思われるようなものもあります。危うさ含めて、ロックであるという開き直りも可能ではあるのですが、次作以降もこの路線で継続するのか?ちょっと楽しみではあります。曲も書けるし、歌も力があるので、十代で消費されてシーンに潰されないのか、心配ではあります。どう進化するのか、楽しみなアーティストです。

ベストトラック:♯9「Slipping Away」


オススメ度:★★★★


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Magdala『Magdala』
 夢中夢のボーカルであるハチスノイトとAureoleのリーダーの森大地によるMagdala(マグダラ)による2012年発表のデビューアルバム「Magdala」。

 Aureoleのリーダーでありkilk recordsを主宰する森大地のバンドということで何となく聴いてみたのですが、相変わらずというか、良くも悪くも予想通りな音源になっています。Aureoleのような無国籍なサウンドと過剰なまでの神聖さを演出することにより、より胡散臭くなっているといいますか……セカイ系の作品のアニメソングに使われそうとでも言えば良いでしょうかw大げさなオーケストラとリバーヴたっぷりのコーラスが大丈夫かどうか?で評価が変わってくる音源かと思います。シガー•ロスには「演出」しても、なれないよと。♯8「Ann」のポエトリーリーディングとかあまりに中二病な物語過ぎて、入れないほうが良かったんじゃないかと思います。一番無害というか、ドライな感じで聴けるのは♯4「Memories」でしょうか。♯2「Tanz der Schatten」なんかはボーカルを森大地が担っており、近年の高橋幸宏っぽい歌い方でまんまで面白いですが。

 森大地自体が自分の才能に自身を持っているし、クロスオーバーに音楽を聴いていて、いかに「ポストロック」と呼ばれてきたのか?そしてどれだけでそれを嫌ってきたのか?という根深い問題もあるような気がするのですが、彼が聴いてきた音楽を再度再生させようという試みが音響、エレクトロニカ、民俗音楽辺りがごちゃまぜになっていることにより、よりマイナスに働いている感じがします。幕の内弁当に、カレーライスと焼きそばがしきり無しに一緒に入っていたら嫌でしょう?好きな人は好きな人ですが、少数派という(笑)
 複数バンドをやるなら、音源を何枚か出すなら、ちゃんとそれぞれコンセプトごとにもっと分かりやすく削ぎ落としてプロデュースすべきだと思います。引き算の美学ってあると思うのですよね。

ベストトラック:♯4「Memories」


オススメ度:★★★☆


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2013年下半期洋楽ベスト5
 今回は、前回の更新に引き続き、2013年の下半期洋楽ベスト5を発表です。邦楽の時に比べたら突出しているアルバムが多かったので、5枚に絞るのは容易でした。

★5位:Arctic Monkeys「AM」
◆Arctic Monkeys「Do I Wanna Know?」




00年代を代表するイギリスのロックバンド、Arctic Monkeys。彼らが5thアルバムで手に入れたのは、迷いのないスタンダードなロックだった。デビューアルバムか2ndぐらいで到達しそうな感じだけど、それまでに冒険してきただけあって、演奏技術が飛躍的に上がっています。優等生的ではあるが、良盤。


★4位:These New Puritans『Field of Reeds』
◆These New Puritans「Fragment Two」




デビューアルバムからヤケに知性と美意識の高いバンドだなーと思っていたのですが、全く予想もしなかったところに、本作で漂着した感じがします。プログレ的な展開、金管楽器の不穏な煽りとか、同時代だとあまりないタイプのバンドでレンジは狭いけど、面白いです。


★3位:Franz Ferdinand「Right Thoughts, Right Words, Right Action」
◆Franz Ferdinand「Right Action」




お洒落でチャラい♪デビュー時のあのファッションな感じのロックが蘇る。ただ、楽しく踊れる音が鳴っていれば良いじゃない。そんな当たり前のことを思い出したような開き直りが良いですね。


★2位:Queens Of The Stone Age「…Like Clockwork」
◆Queens Of The Stone Age「My God Is The Sun」




エルトン•ジョン、トレント•レズナー、アレックス•ターナー、デイヴ•グロールetcの豪華ゲストを完全に自分たちの音の中に飲み込んでいる!!どのアーティストも個性的なのに、この人達のブレなさは凄い。ただ手数が多かったり速弾きだけがロックじゃない。黒いグルーヴが渦巻く、素敵なアルバム。


★1位:Mazzy Star「Seasons Of Your Day」
Mazzy Star「California」



去年の前半は、マイブラ、ボウイ、スウェードの鮮やかな帰還が話題になりましたが、それと同じぐらい個人的に思い入れがあったのがMazzy Starの本作です。アコースティックかつ音数を絞りながらもトリッキーで夢心地。真昼間から、狂人を見てしまった的なヤバさとマジックがあります。

今年も良いアルバムに出会えると良いなーと思いつつ、みなさまも良い音楽ライフを♪

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