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Beck『Modern Guilt』
 アメリカを代表する、もう15年ぐらい活動している大ベテランのBECKが放つ2008年発表の最新アルバム「Modern Guilt」。ファンじゃない人にとっては、まだ活動してたのかーBECKwなんて失礼な声が聞こえてきそうだけど、このアルバムが予想外に良かった!!というか、自分もあんまり期待してなかったんだけど(笑)、彼のキャリアの中で現時点でのベストアルバムになると思う。
 BECKって人は、アメリカのミュージシャンの中で数少ない、センスの良い人だと思うんだけど(UKと比べてね)、今回もプロデューサーのデンジャー•マウスの起用が当たり、それが音の隅々まで際立ってます。
 無理に一言でこのアルバムを例えるなら、サイケ方面に走った後期ビートルズっていった感じ♪でもリップスもそうだけど、アメリカ人のサイケとイギリス人が鳴らすサイケって微妙に匂いが違う気がする。
 音は、前作から別アーティストのようにバンド編成をミニマムに絞ってます。ギター、ベース、ドラム、時々ストリングス、メロトロンって感じで歌声と音の隙間が気持ち良いアルバムになってます。時々入る、コーラスとノイズの使い方も最小限でアクセントにちょうど良い。しかも盤自体も10曲、34分と短くまとまっています。ポップなメロディにタイトル通り、現代社会の闇を描く歌詞が載り、全体としてのバランスも完成度も高いです。♯1、2、3、4、10がオススメ!!
 同時期発売のプライマル•スクリームの「Beautiful Future」と歌いたいテーマに共鳴するところがあると思うのだが、どうだろう?どちらも、ヤケにポップな曲に現代社会の警鐘的な暗い歌詞を載っけてるんだよねぇ…イギリスとアメリカのベテランの域の両雄が、根っこで繋がってると思うと面白いです。

ベストトラック:♯1「Orphans」
http://jp.youtube.com/watch?v=GC8Nz2hHOzA

オススメ度:★★★★☆


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Dirty Pretty Things 『Waterloo to Anywhere 』
 元リバティーンズのメンバーを中心に結成した、ダーティ・プリティ・シングス の2006年発表のデビューアルバム「ウォータールー・トゥ・エニウェア 」。フロントマンはリバティーンズのフロントマンのイケメンのほう、カール•バラーが担当しています。

 ほぼ、伝説のバンド化してしまった、リバティーンズとの距離をどう取るのか?ピートのように、やりたい放題出来るのか?wなど色んな期待と不安が混ざったアルバムだと思いますが、聴く人によって評価が分かれるアルバムだと思います。
 結論を言ってしまうと……もう何の捻りもないロックンロールです。というか、リバティーンズってそんなに音楽的に器用なバンドではないと思うので、予想通りという感じがしなくもない。また、カール•バラー自体がメディアの対応とか見てると器用な人間ではないのもあると思います。リバティーンズを吹っ切るかのような、全編攻撃的な曲が並びます。それが聴き手にとって、疲れるアルバムになっています。箸休め的なバラードがないのが、痛い。リバティーンズを思い出させる要素を切ろうとしたのが明らかなんだけど、その割にシングルで切った♯3「Bang Bang You're Dead」とかピートのことを描いてるとか大抵の人は思うだろうし、色々と内部的な矛盾を抱えてそうなアルバム。
 でも、それが作り手として、真摯な感じもするし、カールの魅力でもあるんだよね。瓦解していくのを必死で結び直そうしているような、ピートの不在を感じる聴いていて痛々しいドキュメンタリー。♯3、6、10とか曲はスピード感あってカッコいい曲なんだから、もっとマシな歌詞を載せて欲しかったなーと思う。

ベストトラック:♯3「Bang Bang You're Dead」


オススメ度:★★★★


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Little Barrie『We Are Little Barrie』
 イギリス、ノッティンガムのスリーピース、リトル・バーリーの2005年発表のデビューアルバム「ウィ・アー・リトル・バーリー」 。

 若いのに、カッコいいよ♪特にフロントマンのバーリー・カドガンが明らかにギターのスキル高そうなのに、技巧主義に陥らず、抑えるところは抑えて、ソロになると華があるギターをかますという、もの凄く当たり前のことなんだけど、ギターボーカルの理想型を実現してます。本人は、楽器屋で働いてたこともあるみたいだから、音色のセンス良いんだよね。
 60年代のブルースとか黒人音楽の匂いのする音、それを2000年代にナチュラルにやってしまう、その感覚、細く長く(笑)生き残りそうなバンドだと思います。♯1、2、9などがこのバンドのキラーチューンでしょうか。
 ドラムの担当の人が高音域のコーラス(フツーにリードボーカル出来ると思う)で、さらにボーカルを盛り上げてるんだけど、このアルバムまで参加で次のアルバムから、バンドを脱退しています。それがちょっと残念。♯8「Stone Throw」で彼の美声は聴けます。

ベストトラック:♯9「Long Hair」


オススメ度:★★★☆


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The Music『WELCOME TO THE NORTH 』
 イギリス、リーズの4人組、ザ・ミュージックの2004年発表の2ndアルバム「ウェルカム・トゥ・ザ・ノース」。踊れるロックという前作からかなり進化して、極めてロック色が強くなっています。フロントマンのハーヴェイのハイトーン・ボイスは変わらず、ロバート・プラントみたいな歌い方でエネルギッシュ!!  

 そして、前作に比べて、リズム隊のレベルアップもあり、グルーヴ感が強まり、アルバムのジャケットアートみたいに立体的な音になっています(このバンドのアートワーク担当しているデザイナーのレベルも高い)。
 メロディで押すタイプのバンドではなく、グルーヴやリズムが主役のロックの復権を担った、ザ・ミュージックですが、このアルバムの評価があまり芳しくなかったせいか、リリースから三年半の沈黙に入ってしまいます。確かにギターの比率が上がって、リズムだけで力技で押すタイプから脱皮しようともがいているようにも感じるのですが、重層的な音の構築や、彼ら独自のグルーヴ感は上がっているように思うのですが……その辺りがマジョリティに受け入れなかったみたいで残念。♯1「WELCOME TO THE NORTH」〜♯4「BREAKIN'」までのテンションの高い流れは圧巻なのにね。個人的には素直にパワーあって、彼らしか作れない聴いていてテンションの上がるアルバムだと思います。

ベストトラック:♯2「Freedom Fighters」


オススメ度:★★★★


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The Veils『 The Runaway Found 』
 ラフ・トレードから発売されたザ・ヴェイルズの2004年発表のデビューアルバム「ザ・ラナウェイ・ファウンド」。今や大人気のバーナード・バトラーがプロデュースをしていました。因みに♯1、2、5、8が彼のプロデュースです。音源自体は三人のプロデューサーが入っています。
 全体的に、スウェードっぽいとゆーかw、もう過去に絶滅してしまったかのような非常に耽美でグラムな感じです。また、フロントマンのフィン・アンドリュースの絡み付くようなしゃがれたボーカルが特徴的で、この声が好きになれるかどうかで、この盤の評価が決まるような気がします。ちなみにビジュアルも良いです(笑)元スウェードのブレット•アンダーソンに近い歌唱法です。彼の声が、天性のものなのは間違いないと思います。

 ただ、全体的に彼の声をフューチャーするあまり、バックトラックがカラオケみたいな演奏レベルとボーカルと全く絡まないリズム隊が残念です。この音源が出た後に、やはりというか、フロントマン以外のメンバーがバンドを脱退してしまいました。不完全でバランスの悪い音源ではありますが、英国的なスミス的なロマン主義の復活の萌芽が見えていただけに、残念です。

ベストトラック:♯3「LAVINIA」


オススメ度:★★★☆


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